弊社では、既設コンクリート構造物の長寿命化を目指し、補修補強方法を考えていくとともに、既設構造物の劣化原因の究明から、新設時に考慮すべき設計施工上の事項を明確にし、構造物の長寿命化を図っていきます。
これまで建設された社会インフラ施設、特に15m以上の橋梁については、2026年には建設してから50年以上経過するものが、15m以上の橋梁の47%に達すると言われています。他方で、15m以下の小橋梁は全橋梁の約80%も占めているといわれれており、今後、更新や補修補強を行っていかなければならい橋梁の数は莫大であります。
このように、老朽化した構造物が急速に増大してきており、同時に補修補強費が急激に拡大してきています。そして、どの自治体もすべて補修補強するだけの財源が確保できなくなるだろうと言われています。
ゆえに、今後新設される構造物の場合は、劣化しにくい、長寿命化出来るものでなければなりません。 そのためには、コンクリート構造物の場合、水セメント比W/C=50%以下の高強度コンクリートを使うことと湿潤養生を2週間程度十分行うべきであると考えます。しかし、微生物が関与する下水道コンクリートや地下コンクリート基礎の硫酸劣化は、水セメント比の小さい場合に生じやすくなりますので、この場合は、ポルトランドセメントの半分以上を数種の混和材で置換した耐硫酸性セメントを使用すべきです。
弊社は、コンクリート構造物の長寿命化に関する技術指導や硫化水素漏出環境下でのコンクリートの硫酸劣化を防止するための耐硫酸性コンクリートの特許技術での長寿命化技術指導も行なっていきます。
構造物を長寿命なものにすることで、ライフサイクルコストの低減とカーボンニュートラル達成に貢献し、より豊かな社会の実現を目指します。
株式会社 米倉社会インフラ技術研究所
代表取締役 米倉 亜州夫